
いちじくは「無花果」と書かれるため、花が咲かない果実、と思われがちですが、外側から花が見えないだけで、花は実の中にあります。食べるとプチプチする部分が花なんです。
また、ペクチンやポリフェノール、食物繊維も豊富で「不老不死の果物」と言われています。

いちじくは鮮度が命。直売所では、収穫してから追熟させるのではなく、樹で熟したいちじくも販売しています。完熟したいちじくは格段に美味しくなりますのでぜひお試しください!
上品な甘さの蓬莱柿(ほうらいし)、ねっとりと甘いバナーネ(白いちじく)などあまり流通していない品種を育てているいちじく生産者さんもいらっしゃいます。
美味しいいちじくの選び方
ハリや艶がありずっしりと重いもの、皮全体が紫褐色に濃く色づいたもの(桝井ドーフィンの場合)を選んでください。おしりがパカッと割れていたり、果皮がパンパンにふくれてヒビが入ったりしているのは完熟の証拠。スーパーなどには並ばず、産直ならではのいちじくです。

カフェのレシピ
いちじくは冷蔵庫でも3~4日しか日持ちがしないので、ちょっと熟れすぎたいちじくがお買い得コーナーにあることもしばしば。もし見つけたら、ぜひコンフィチュールにしてみてください!

はちみつ風味のいちじくコンフィチュール(白)の作り方
皮が固そうないちじく、皮の赤味の少ない緑っぽいいちじくは、皮をむいて作るこちらの方法がオススメです。いちじくの果実の味がしっかり残ったコンフィチュールです。(写真手前)
材料(つくりやすい量)
- いちじく 12個(正味900g)
- 白ワイン 30cc(いちじくの約3%)
- はちみつ 80g(いちじくの約9%)
- レモン汁 30cc(いちじくの約3%)
作り方
- いちじくは皮をむき、深さのある鍋に入れて白ワイン、はちみつを加えて中火にかけます。
- いちじくから水分が出てきて、アクが浮いてくるので丁寧にすくいます。
- いちじくがくったり煮崩れてきたら、一度火を止め、マッシャーなどでお好みの大きさに実を崩し、粗熱をとります。
- 再度火を入れて、水分を飛ばし、トロリとしてきたらレモン汁を加えます。甘くないいちじくを使った場合は、甘みが足りない場合がありますので、このとき、味見をして甘さを調節してください。
- 再度火を入れ、沸騰したら火を止めます。
- 煮沸した瓶に詰めたらできあがり。
皮ごと使ったいちじくコンフィチュール(赤)の作り方
いちじくの皮には、抗酸化作用のあるアントシアニン(ポリフェノールの一種)が含まれているので、積極的に摂りたいところですが、生ではちょっとアクが強くて食べにくいですよね。そんなときには皮ごと煮込んでしまいましょう。真っ赤に熟したいちじくを皮ごと煮込むと、赤いコンフィチュールができあがります。(写真奥)
材料(つくりやすい量)
- いちじく 12個(正味1kg)
- グラニュー糖 100g(いちじくの10%)
- 赤ワイン 100cc(いちじくの10%)
- レモン汁 50cc(いちじくの5%)
作り方
- いちじくは緑色の部分だけ皮をむき、ざっくり刻みます。
- 深さのある鍋に刻んだいちじくとグラニュー糖を交互に入れ、水分がでてくるまでおいておきます。
- 水分が出てきたら、赤ワインを加えて強火にかけます。
- 沸騰したら、アクがでてくるので丁寧にすくいます。時々、底から大きくすくうように全体をかき混ぜると、またアクが出てくるのでそれを繰り返します。(弱火でコトコト長時間煮込むといちじくの風味や色が飛んでしまうので、強火で短時間を意識してください)
- アクが出なくなったら中火に落とし、水分が飛んでトロリとしてくるまで煮ます。
※このとき、少し黒っぽい色になるかもしれませんが、この後レモンを入れると鮮やかになるので気にしなくて大丈夫です。 - 火を止め、レモン汁を加えます。甘くないいちじくを使った場合は、甘みが足りない場合がありますので、このとき、味見をして甘さを調節してください。
- 再度火を入れ、沸騰したら火を止めます。
- 煮沸した瓶に詰めたらできあがり。
※瓶に1cmくらいの水を入れて電子レンジで3分熱し、湯をすてて自然乾燥させたものでもOKです。(熱いので火傷に注意してください)
※糖分が少ないレシピですので、長期間保存できません。冷蔵庫に入れて2週間ほどで食べきってください。