2018年2月20日

こんにちは、未来ラボのhiroです。
2011年から始まって、今度で8回目となる「瑞沢川にサケの稚魚を放流する会」の放流事業。
放流した一宮川に3年連続でサケが遡上したことが確認され、マスコミをはじめ各方面に取り上げられて盛り上がりを見せています。
この事業では、毎年サケのたまごから稚魚を育てて放流していて、今年も有志の方々でサケのたまごを育てて頂こうと、サケのたまごを配布し、今、放流に向けて飼育中です。
そのたまごがどうなっているのか、気になって取材してきました。
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気軽に見に来てもらおうということで、一部のたまごは公開飼育されています。
睦沢町公民館には、大きな水槽とプラスティックの大きな容器2つの中で、サケの稚魚がたくさん泳いでいました。

取材に応じていただいた代表の松本さん曰く、今年は1万粒譲り受ける予定だったが、サケの不漁により七千粒しか譲ってもらえなかったとのこと。
そして驚いたのは、たまごは受精されていて目玉が出来上がってから譲り受けるので、稚魚に育てるのはそんなに失敗はないとのことでした。もちろん条件や設備がちゃんとしていればの話ですが、それを聞いて、来年は私も育ててみようかなぁと思いました。
今回はエアポンプと容器も貸し出しされていたようなので、稚魚の生育にはだいぶハードルが下がっているようです。

公民館の入り口には「ホッチャレくん」と名付けられた、サケの剥製が飾られています。
「ほっちゃれ」とは、北海道の方言で産卵を目指し川に登り体は傷つき、脂身も無くなりヨレヨレになった鮭のこと。食べてもあまり美味しくなく、捨てるしかないことから「ほっちゃれ」と呼ばれるようになったと言うことです。この「ホッチャレくん」はお腹の中に白子が残っていたので、産卵の大仕事は遂げられなかったようです。

(提供写真)
これは、去年のサケ遡上の話を聞き、茂原の人形作家の方が、写真を元に作ってくださった、原寸大の布製のサケの人形です。
雄だけでは寂しいと雌のサケも作成してくださったとのこと。松本さんが子供達に是非見せたいと伝えたところ、運搬用の手提げも作ってくださったんだそうです。
多くの子どもたちに見ていただきたいですね。
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サケが遡上する南限にしようと町をあげて取り組んでいるこの事業。命の大切さと故郷を大事にする気持ち、町おこしとしての一番基本的なところを担っているのではないでしょうか?
皆さんもぜひ公民館へ足を運んでみてください。
元気な稚魚たちに会えますよ!
そして、稚魚放流は毎年2月の第2日曜日。
どなたでも参加できますので、こちらもぜひご参加ください。
この記事は「むつざわに来てね」に掲載された記事の転載です。
取材・文・写真:むつざわ未来ラボ 飯塚裕美